基礎科学部門地球科学・宇宙科学分野
平 朝彦Asahiko Taira

平 朝彦
国立研究開発法人海洋研究開発機構 理事長
専門分野キーワード
地質学、プレートテクトニクス、地球史、海洋科学掘削計画

講演テーマTitle of Presentation

「プレートテクトニクス、日本列島、そして「ちきゅう」」

1970年代に提唱されたプレートテクトニクスは、地球科学にパラダイムの転換を引き起こした。それは、海洋底拡大説の証明を始めてとして、大西洋中央海嶺の研究が起点となった。一方、プレート沈み込み帯の研究は大きく遅れ、どのような地質構造が作られるのか、など多くのことが謎となっていた。私と同僚の推進した四国の四万十帯の研究により、それは、赤道域で生成された海洋底玄武岩や遠洋性堆積物(チャート)が3000km以上移動し、白亜紀の海溝で、砂質堆積物と混合し、激しく褶曲・変形した地層(付加体)であることを証明した。さらに日本列島の土台は、大部分が付加体で構成されていることを提唱した。この研究は、南海トラフでの付加体形成プロセス、大陸成長過程、深海掘削の推進、2005年の地球深部探査船「ちきゅう」の建造、そして地震発生帯の研究へと発展した。現在、「ちきゅう」により、新しい地球生命科学の創成を目指している。

プロフィールProfile

簡単な履歴

東北大学理学部を卒業、テキサス大学ダラス校で博士課程修了。1978年から高知大学理学部助教授、1985年から東京大学海洋研究所教授、さらに2002年から海洋研究開発機構の地球深部探査センター長をへて2012年4月から現職。四国四万十帯および南海トラフを中心としたプレート沈み込み帯の付加作用の研究で地質学に新分野を開拓。現在、「ちきゅう」を用いた深海科学掘削、超深海の研究開発などを主導し、海洋地球生命科学分野での最先端を目指す。2015年にアメリカ地球物理学連合は、掘削科学の若手研究者表彰のために「平朝彦国際海洋掘削科学賞」を創設している。

主な受賞・栄誉等
主な論文・著作等

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