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第3回 京都大学 − 稲盛財団合同京都賞シンポジウム2016.7.9-10
未来への窓 -バイオ・メディカルテクノロジー、数学、美術の眼を通して-(終了)

ジェフリー C. ラガリアス
数理科学分野

ジェフリー C. ラガリアス (Jeffrey C. Lagarias)

ミシガン大学数学科 教授

専門分野キーワード
数論、離散・計算幾何学、最適化

講演テーマTitle of Presentation

「数学とテクノロジー ―過去と未来」

コンピューター、コミュニケーション、インターネットが発展するうえで、数学は重要な補助的役割を果たしてきた。1959年、物理学者の ユージン・ウィグナーは「自然科学における数学の不合理なまでの有効性」という有名な言葉を残している。講演では、製品やプロセスにおいて数学が目に見えないかたちで使用されている例をいくつか紹介し、その有効性がもたらす結果を検証する。また、30年間にわたってベル研究所で産業研究開発を行ってきた経験についてお話しする。さらに、理論的にも実践的にも驚くべき発展につながったベル研究所での数学者を取り巻く環境について説明する。ユニバーサルコミュニケーションと結び付いたコンピューターの力は、より大きな社会での相互作用を変化させてきた。講演では、こうした発展が、数学の実践、数学者の思考、数学者の可能性にどのようにフィードバックされるかについても論議していく。

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プロフィールProfile

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簡単な履歴

1974年、解析・代数的整数論の分野で数学博士号を取得。1974年から2004年まで、AT & T ベル研究所で研究開発に携わる。2004年、ミシガン大学の教員となり、現在は同校のハロルド・ミード・スターク数学教授として教鞭をとっている。また、コンピューターサイエンスと物理学の分野で複数の大学の客員教授を務めている。整数論の分野で業績を上げたほか、工業数学の分野においても、アルゴリズムと結果の研究に貢献してきた。具体的には、非線形最適化(内点法・数理計画法のアルゴリズム)、直接探索最適化(ネルダー・ミード・アルゴリズム)、離散・計算幾何学(パッキング問題、タイリング問題)、ウェーブレット理論(伸張方程式の解)、数理物理学(準結晶のモデル)、コンピューターサイエンス(整数関係アルゴリズム、計算トポロジー)などである。アメリカ数学会(AMS)、応用数理学会(SIAM)、アメリカ科学振興協会(AAAS)のフェローである。

主な受賞・栄誉等
主な論文・著作等

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