講演テーマTitle of Presentation
「宇宙の花火 – 宇宙の突発事象を発見する」
私たちが新しい手法で宇宙を眺めるとき、しばしば新しい予期しない現象が発見される。検出器(例えばCCD)や計算機の最近の発展により、いまや天文学者は、フレア、バーストさらには星や銀河でみられる別の種類の明るさの変動といった短時間の現象を、組織的に探索できるようになった。そのようないくつかの現象(例えば超新星)は既に知られていたし、またいくつかの現象(例えばガンマ線バースト)は偶然に発見されてきた。最近では、地球に衝突する可能性がある小惑星のような移動物体の組織的な探索も行われている。
私たちは今、より大きな望遠鏡、より大量のデータフロー、そして新しい従来より低い周波数の電波望遠鏡による観測が可能となったことにより、新たなステージに入りつつある。本講演では、この急進展を遂げている分野について述べ、近い将来の新しい発見の可能性について考えてみる。
プロフィールProfile
現在、オックスフォード大学において物理学の客員教授を務めている。以前、彼女はバース大学において理学部長を務めた。また、オープン大学において物理学の教授を10年間務めたが、その間、プリンストン大学において特別招へい教授としてすばらしい1年間を過ごした。彼女のオープン大学任用により英国内の物理学の女性正教授の数が2倍に増加した!
彼女はスコットランドのグラスゴー大学で物理学の学士号を取得後、ケンブリッジ大学(英国)にて電波天文学で博士号を取得した。在学中に彼女はパルサーの発見にかかわり、天体物理の新しい研究分野を切り拓いた。その成果が認められて彼女の指導教授にノーベル賞が授与された。引き続いて、彼女は多くの周波数領域で、多くの役割を果たしながら天文学分野で研究を続けたが、そのほとんどの期間は子育てをしながらパートタイムとしての勤務であった。彼女は、高高度気球に搭載された望遠鏡、ロケットで打ち上げられた望遠鏡、人工衛星で運ばれた望遠鏡を駆使する一方、ケンブリッジシャー州に地上電波望遠鏡を設置した。いずれ近い将来、ハワイの標高14,000フィート地点で息を切らしてあえぎながら英国の赤外線やミリ波帯電波望遠鏡を使っている彼女の姿が目撃されるかも知れない。
米国の学術団体よりオッペンハイマー記念賞、マイケルソン・メダル、マゼラン・プレミアムが授与された。英国、米国の大学から名誉博士号を受けている。彼女は現在、王立協会のフェローであり、2005年以来、米国国立科学アカデミーの海外準会員に選出されている。
彼女は、かつて王立天文学会の会長を務め、また、英国の物理学会の初代女性会長を務めた。彼女は現在スコットランド国立アカデミー・エジンバラ王立協会の初代女性会長を務めている。
一般市民の科学に対する認識と理解を高めることが彼女にとっていつも重要であり、講演会や放送局にひっぱりだこになっている。彼女が女性科学者の先駆けとしてあり続けることで、より多くの女性が科学を志すことを勇気づけたいと願っている。
時間のあるときには、散歩やガーデニングを楽しみ、合唱曲(聖歌)を好んで聴く一方、フレンド会(クエーカー)でも活動している。天文学のテーマを取り入れた詩集「ダークマター; 宇宙の詩」の共同編者でもある。
Fellow of: Royal Society (London), Royal Society of Edinburgh (Scotland), Royal Irish Academy
Overseas Fellow of: National Academy of Sciences (USA), American Philosophical Society; Science Academy (Turkey)
Royal Medal, Royal Society London
Gold Medal, Spain – Consejo Superior de Investigaciones Cientificas
36 (approximately) Honorary Doctorates including Cambridge (UK), Harvard, McGill, London