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講師&講演概要LECTURERS & PRESENTATIONS 

講演者についてABSTRACTS OF LECTURER & PRESENTATION

河原 達也KAWAHARA Tatsuya
  • 京都大学大学院情報学研究科 教授
専門分野キーワード:
  • 知能情報学
  • 音声情報処理
  • 音声認識
  • 対話システム

講演概要

AIはアイヌ語を話せるようになるか?

世界には7千以上の言語があるといわれていますが、そのうちAIでカバーされているのは百言語程度で、残りの多くの言語が消滅の危機にあります。言語は民族や地域の文化を伝承する役割を果たしており、言語の消滅は文化の消滅になりかねません。このような消滅危機言語を保存・継承さらに再興するために様々な取組みが行われています。

本講演では、その一環として行っている、アイヌ語を対象とした音声認識・合成の研究について紹介します。5~10時間の数名の音声データで90%以上の音声認識精度を実現し、多くの音源のアーカイブ化に貢献しました。また、録⾳の存在しない説話の⾳声を⽣成できる⾳声合成システムも開発しました。今後、琉球諸語や他の様々な方言に適用したいと考えています。

講演者プロフィールLECTURER’S PROFILE

略歴

1983年3月
兵庫県立相生高校 卒業
1987年3月
京都大学工学部情報工学科 卒業
1989年3月
京都大学大学院工学研究科修士課程 修了
1990年11月
京都大学工学部 助手
1995年6月
京都大学工学部 助教授
2003年4月
京都大学学術情報メディアセンター 教授
2015年7月 – 現在
京都大学大学院情報学研究科 教授
2020年4月 – 2023年3月
京都大学大学院情報学研究科長(兼任)
2023年1月 – 2024年12月
APSIPA (Asia-Pacific Signal and Information Processing Association) 会長
2023年8月 – 2025年8月
ISCA (International Speech Communication Association) 事務総長

主な受賞・栄誉等

1997年度
日本音響学会粟屋潔学術奨励賞
2000年度
情報処理学会坂井記念特別賞
2011年度
喜安記念業績賞
2012年
科学技術分野の文部科学大臣表彰

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