
第11回京都大学-稲盛財団合同京都賞シンポジウムを開催しました。
第11回京都大学-稲盛財団合同京都賞シンポジウムを、2025年2月8日にJPタワーホール&カンファレンスにて開催しました。本シンポジウムは2014年から毎年開催しているもので、一般市民、高校生、研究者など合わせて305 名の参加者がありました。
今回は、「地震の深層/真相を探る」を統一テーマとして、西村 卓也 京都大学防災研究所教授・同研究所副所長、加藤 愛太郎 東京大学地震研究所教授、山田 真澄 京都大学防災研究所准教授の3名が講演を行いました。講演では、地震の基礎的知識に始まり、最新の測量技術を用いた地震の解析や、プレート境界の断層がゆっくり動く現象であるスロー地震の解説、緊急地震速報の成り立ちや改善の歴史の紹介など、幅広いトピックが語られました。
講演後には、中北 英一 京都大学副理事・防災研究所教授をモデレーターとして迎え、講演者によるパネルディスカッションが行われました。パネルディスカッションでは、参加者からの質問に対して、それぞれの研究者の立場から見解が述べられたほか、地震予知の難しさや、これからの地震に対する心構えなどが話し合われました。
参加者からは、「日本が地震対策に取り組んでいる内容だけでなく、予知について現実を率直に共有いただき、生きた言葉で聞くことができたと思います。」、「先端の研究者から直接に講演を聴ける貴重な時間でした。難しい学問を理解しやすい講義にされている講師の方のプレゼン力にも感心しました。」といった感想が寄せられ、盛況のうちに終了しました。
挨拶:湊 長博(京都大学 総長)
金澤 しのぶ(稲盛財団 理事長)
日本で2023年度に起こった震度1以上の地震は2,227回、内マグニチュード6以上の地震は19回も観測され、まさに「地震大国 日本」と言えます。日本で生活する上で身近で恐ろしい地震ですが、地震を学問の目で見つめなおし、3人の研究者と共により深層に潜ってみましょう。