国立大学法人 京都大学
総長 湊 長博
“Kyoto University – Inamori Foundation Joint Kyoto Prize Symposium”(略称“KUIP”クイップ)は、京都大学主催・公益財団法人稲盛財団共催により、2014年から開催している国際シンポジウムです。
本シンポジウムの開催を含め、日頃より京都大学の活動にご理解とご支援をいただいている金澤理事長をはじめ、財団関係者の皆さまに改めて心より感謝申し上げます。
京都賞は、本学名誉フェローでもあった故稲盛和夫 前稲盛財団理事長の、人類の進歩・発展のために貢献したいという強い思いから創設された、我が国が世界に誇る国際賞です。本シンポジウムは、その京都賞の理念やこれまでの素晴らしい実績を、より一層広く世界の人々に知っていただき関心をもっていただくことに、京都大学として少しでも貢献したいという願いから、京都賞が30回の節目を迎えた2014年より毎年開催しているものです。
2014年度から2017年度の4年間は、京都賞の3部門12分野のうち、2年後の京都賞受賞分野となる3分野を対象として、最先端あるいは注目を集める研究者や専門家をお迎えし、京都大学において開催してきました。シンポジウムは、講演や討論などを通じて分野を越えた様々な出会いと新たな研究発展の機会を提供するとともに、次世代の研究者の動機づけや最先端の学術・芸術の動向・魅力を広く社会に発信する場となってきました。
第5回となる2018年度からは、会場を東京に移し、歴代の京都賞受賞者とその業績を中心に据えて開催してきました。京都賞の特徴である多様な分野間の対話を促す精神を尊重し、様々な年代、職業の方々を含め社会的関心の高いテーマについて、最先端の研究者が多角的な視点からアプローチする機会となっています。
このシンポジウムは、皆さまに現代学術研究の最先端の知に触れていただく刺激的な場を提供できるものと確信しており、京都大学の精鋭の研究を中心に2022年度以降も引き続き、人類の進歩・発展のために貢献するという稲盛和夫氏の意思を継承して開催してまいります。これからも本シンポジウムが、長く親しまれるとともに、学術文化都市としての京都の振興と京都賞のさらなる発展に繋がることを願っています。