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第3回 京都大学 − 稲盛財団合同京都賞シンポジウム2016.7.9-10
未来への窓 -バイオ・メディカルテクノロジー、数学、美術の眼を通して-(終了)

クリスチアヌ ルソー
数理科学分野

クリスチアヌ ルソー (Christiane Rousseau)

モントリオール大学数学統計学科、数学研究センター 教授

専門分野キーワード
力学系、分岐理論、特異点の解析的分類、数学の普及

講演テーマTitle of Presentation

「惑星地球の数学」

地球は大気と海洋と気候を有する複雑な惑星である。人類は地球を数百万もの生物種と共有しているが、その中には侵略的な種もあれば、絶滅の危機に瀕している種もある。だが、それが数学とどのようなつながりがあるのだろうか。数学はこの惑星を理解し、管理するのに役立つことができるのだろうか。さまざまな科学的問いに答えるのに数学がどれほど寄与できるかを知ったら、皆さんはきっと驚くだろう。私たちは数学的なツールを使って、地球の歴史を発見し、その内部を探索し、気候を研究し、生態系(エコシステム)を管理するための戦略を構築することができる。数学はまた、地球とそこに生息する生物が直面する伝染病や地球温暖化、海水面の上昇、人口の増加などの危険を理解する一助にもなる。

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プロフィールProfile

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簡単な履歴

1977年にモントリオール大学で博士号を取得後、マギル大学で研究を続け、モントリオール大学に戻り教授に就任した。1993~97年まで同大学の学部長、2002~04年までカナダ数学会の会長を歴任。数学研究所(CRM)の所長だった2008~09年に、国連教育科学文化機関(UNESCO)後援の国際年である「2013年惑星である地球の数学」を創設した。2011~14年には国際数学連合(IMU)の副総裁を務め、現在はIMUの執行委員会の委員。2015~17年は、UNESCOの国際基礎科学計画の科学委員会の委員を務める。専門分野は力学系。そのキャリアを通して、各種学校での講義や、数学キャンプの設営、数学誌への寄稿など、研究活動と並行して研究成果公開活動(アウトリーチ)活動に取り組んできた。イバン・サントーバン氏との共著書、『Mathematics and technology(数学とテクノロジー) 』は、数学を技術に応用する新しい現代的な手法を新任前の高校教師に教える道を開いた。

主な受賞・栄誉等
主な論文・著作等

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